教室ブログ
2019.05.19
「+」は「たす」と読む?「プラス」と読む?
数学の話題です。
学習指導をする中で、生徒の躓(つまづ)きから学ぶことが多々あります。
今回はその1つについてお伝えしたいと思います。
今、中一生は学校で「正の数・負の数」を学習中と思いますが、
その加法・減法の計算に躓いていませんか?
もしそうなら、次の式中の「+」をどう読むか調べてみて下さい。
+5++3 (カッコはあえてつけていません)
正しい読み方は「プラス5 たす プラス3」です。
もし、下のいずれかに当てはまるとしたら、早目に手を打つ必要があります。
①「+5」を「たす5」と読む
②「5++3」を「5たすたす3」または「5プラスプラス3」と読む
①のような読み方をする場合は、
正の数・負の数とは何か、がわかっていない可能性があります。
②のような読み方をする場合は
「計算記号の+-(たす・ひく)」と「符号の+-(プラス・マイナス)」を区別できていない可能性があります。
この区別については、教科書では触れられておらず、指導上の盲点となりやすい箇所です。
詳しく見てみます。
「計算記号の+-」は、
前後の2つの数について「たす・ひく」という動作をする、の意味を持ちます。
英語でいうと「動詞」の働きを持ちます。
それに対して、「符号の+-」は、
「正の数か、負の数か」の区別を表します。
英語でいうと「冠詞」(aやthe)の働きします。
両者は同じ記号を使いながら、意味や働きが全く異なりますので、
学習の初期においては、躓きの原因になりやすいのです。
この区別は「項」の理解に欠かせない根本的な事柄ですし、今後の方程式の解法にも関わります。
もし現時点で躓いているのなら、しっかり区別するよう指導をしたいところです。